糖質制限て?

 

糖質制限をやってはいけない!?

 

 

ここ数年流行しているダイエット法のひとつが糖質制限、炭水化物制限ダイエットです。

 

言い方としては、炭水化物のうちエネルギー(カロリー)が0の繊維質を除いたものを糖質と呼びますから、糖質制限のほうがより正確でしょう

 

 

いずれにしても、糖質を多く含む主食を極端に制限するこの方法はやはり極端なダイエット法と言えます。

 

栄養素のうちエネルギーを持っているのは夕ンパク質、脂質、糖質です。

 

これらの摂取量のバランスをPFCバランスと言いますが、一般的な日本人のPFCバランスは、「タンパク質15%、脂質25%、糖質60%」程度。

 

実際、ご自身の食事を振り返ってもらえれば、ご飯、麺類、パン、いも類、コーンなど糖質を多く含む食品が食事全体の半分近くを占めるのはお分かりになることでしょう。

 

ですから、糖質制限型ダイエットを行えば確実に、すぐに体東が減ります。

 

主食を半分に減らすだけでも、摂取于不ルギー量は20〜30%程度も減少します。

 

「糖質を摂ってばダメ、タンパク質と脂質はいくら摂ってもいい」という場合でも、必ず摂取エネルギー量そのものは少なくなります。

 

糖質の供給源であり、食事のメインである主食を摂らず、おかず(主菜、副菜)となる肉や魚、野菜、乳製品などはいくら食べてもいいと言っても、そう多く摂れるものではないからです。

 

 

私たちの脳にある食欲中枢(間脳の視床下部)は血液中のブドウ糖の量を感知し、足りなければ空腹を感じて食欲を増し、多くなれば満腹を感じて食欲を落とします。

 

食欲中枢は、脂質やタンパク質の量を感じることはできません。

 

ですから、食欲とはすなわち「糖質非主食」を求める欲求であり、「タンパク質や脂質非おかず類」に対する欲求は少ないのです。

 

このため、おかず類はどれだけ食べてもいいという場合でも、食欲が湧かず、結果的には摂取于不ルギー量が少なくなるのです。

 

そもそも、私たちの身の回りの食事を、脂質とタンパク質主体の食品だけで構成するのは困難です。

 

お弁当を2つ頼んで、ご飯を丸々残し、おかずだけを2つ分食べることを想像してみてください。

 

物理的にも金銭的にも簡単ではありません。

 

結果、食べ物の選択肢が狭まり、摂取エネルギー量は減ることになります。

 

その結果、体重は減りますが、これは心身にとって非常に大きなストレスとなります、

 

健康を害するリスク、極端な方法によっては命の危険に至るリスクさえあるのです。

糖質制限ブームの終息は近い

 

地球に生物が誕生して以来、太陽エネルギーを吸収する光合成によって、植物がつくった糖(デンプン)を草食動物が食べ、さらに肉食動物がそれを取り込むことで生命をつないできました。

 

ですから、肉食のイヌイットなどを除き、世界中ほとんどどの国でも、PFCバランスで最も多いのは糖質です。

 

欧米人は肉食のイメージがありますが、パン、オートミール、じゃがいもなどをたくさん摂っており、PFCバランスにおける糖質の割合は55%程度です。

 

糖質を摂らなければ、血糖値が下がって空腹を感じます。

 

血糖値が下がると筋肉の分解、脳のダメージ、強い心理的ストレスなどを受けるのは前述したとおりです。

 

糖質制限型ダイエットの怖いところは、数日程度行う絶食型ダイエットよりも実施期間が長いことです。

 

血糖値が低い状態が続くほど、それだけ脳はダメージを受け続け、筋肉は減ります。

 

最も欲求の強い糖質が制限され続ければ、心理的ストレスはどんどん積み重なっていきます。

 

食欲が満たされないストレスに加え、糖質制限では別の心理的問題も起きます。

 

先ほど血糖上昇ホルモンのお話しをしましたが、血糖値が下がると脳(間脳)は自律神経の交感神経の働きを強めて、血糖上昇ホルモンの分泌を促し、血糖値を上げます。

 

 

交感神経は、闘争か逃避を強いられる状況のストレス下で働く自律神経で、心身の興奮を高めます。

 

ですから、糖質制限によって交感神経が優位な状態が続くと、心理的にイライラ、ピリピリした状態に陥ります。

 

つまり、心身が休まらないのです。糖質制限では痩せるというより、やつれる、といったほうが正確でしょう。

 

 

実際、ブームに乗って糖質制限を行っている人の中には、常にイライラしている人、思考力や集中力が低下してぼ〜としている人、元気がない人が少なくありません。

 

糖質制限を提唱するある方は、実際に主食を全く摂らない一方で、昼間から一日中、毎日アルコールを飲んでいるそうです。

 

それでは、糖質制限という理論の破たんを体現しているようなものではないでしょうか?

 

食事や間食で糖質を多く摂り過ぎていて肥満の状態にある大であれば、必要量まで糖質を制限することは必要です。

 

でもそうではない、不必要で極端な糖質制限型ダイエットは、生物の基本的なメカニズムを無視した危険なダイエット法と言わざるをえません。

 

 

米国では糖質制限は1990年前後にブームとなりました。

 

しかし、その直後「糖質制限は死亡のリスクを高める」という複数の研究、論文が発表され、主要な提唱者の一人が歩行中に転倒して死亡するという事故の後に糖質制限ブームは終息しています。

 

日本でも近年、糖質制限が心身に悪いという医学的な発言や研究発表も出てきており、間もなく終息することでしょう。